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頭痛を持つ人のリアルボイス 本当はこうして欲しかった頭痛エピソード

記事作成者:大塚製薬株式会社 メディカル・アフェアーズ部 CNSグループ 神経領域

日本で約4,000万人*もの人が慢性頭痛に悩んでいるからこそ、頭痛の正しい知識を得ることは、経営者として従業員の生産性向上のために必要です。ここでは、実際に頭痛で悩んでいる男女3名に頭痛の体験談を伺いました。どんなことに我慢しているのか、周囲に理解・配慮してもらえると嬉しいことは何なのか。頭痛の専門医である梅ノ辻クリニック院長・山田洋司医師にもアドバイスをいただきました。

*Sakai, F. et al.:Cephalalgia. 1997;17(1):15-22.

<監修>
山田 洋司 医師(梅ノ辻クリニック 院長)

1981年、神戸大学医学部卒業後、脳神経外科医として様々な病院で数多くの手術を手がける。2001年、高知市にある梅ノ辻クリニックの院長となり、現在に至る。日本頭痛学会専門医・日本脳神経外科学会専門医。著書に『頭痛が治る、未来が変わる!』(三宝出版)がある。
 





【40代・男性Aさんの場合】頑張りすぎて、多忙な日常が原因の片頭痛


営業マンとして、不規則かつ多忙な生活を送っていたAさん。20代の頃、オフィスで仕事をしていると、視界にチカチカとした光が出現。しかし、その後すぐに取引先を訪問する予定があったため、先輩と車で外出したところ、突然、激しい頭痛に襲われました。脳神経内科を受診したところ、片頭痛と診断。以来、2〜3カ月に一度、頭痛発作に悩まされています。

上司の頭痛への理解はあり、仕事中に発作が起こると処方薬を飲み、暗い場所で仮眠をとるなど自分で判断して休んでいました。でも、服薬して仮眠をすると、痛みは治るものの、どっと疲れを感じ、仕事のパフォーマンスが低下していることもしばしば。年齢を重ねるうちに、頭痛発作は減っていきましたが、40代後半の今も、天気の悪い日には背中が痛くなったり頭が重くなったりなどの不調は続いています。

山田洋司医師からアドバイス
「仕事によるストレスが引き金となり、社会人になってから片頭痛が始まる人は、男女問わず多いです。まずは専門医による正しい診断と適切な治療を受けましょう」(山田先生)



【30代・女性Bさんの場合】
昇進でひどくなった片頭痛で気持ちもネガティブに







出張が多く、飛行機や新幹線での移動疲れから来る頭痛があったBさん。昇進し、責任のある立場になってからは、ストレスが原因の頭痛、コロナ禍のデスクワークによる頭痛で以前よりも、頭痛の頻度が増加。さらに、パチンパチンと弾くような痛みに襲われる後頭神経痛を併発しています。

「周囲には理解してもらえないのでは」という思いもあり、気持ちがネガティブになることも。特に、接待や忘年会、新年会など、“元気な自分”を演じなければならない仕事の後は、より激しい頭痛に襲われるそう。普段から、市販薬、処方薬とさまざまな薬を常に持ち歩いていますが、頭痛の頻度が増えたことで、薬の減りが早くなってきており、このままで良いのかという心配も。それが精神的な不安につながり、さらなる頭痛を引き起こすといった負のスパイラルに陥っています。

山田洋司医師からアドバイス
「環境の変化が原因となって頭痛が引き起こされるパターンはよくあります。さらに頭痛自体がストレスとなり、ますますひどくなる悪循環も。結果、薬剤の使用過多による頭痛を引き起こすこともあり注意が必要です。ストレスが原因の頭痛の場合、ご自身がリラックスできる環境を整えることも大切です」(山田先生)




【20代・女性Cさんの場合】
月経前にやってくる片頭痛の憂鬱







小学生のころから、吐き気を伴う片頭痛症状があるCさん。月経時の片頭痛にも悩まされています。月経の数日前には、頭が痛くなり、気持ちも落ち込み、月経前は憂鬱で仕方がありません。また、片頭痛がひどいときには、歩く振動さえもつらく、吐きそうになり道端にうずくまるという経験も。そんな危機感から公共交通機関での移動を躊躇することもあります。

今は、頭痛が来そうなことがわかるようになり、ひどくなる前に服薬することで対処していますが、仕事の生産性は7割程度、落ちていると感じています。特に、数字を扱う仕事は、普段の3倍も時間がかかってしまうことも。今の心配ごとは、30代にかけてさらに頭痛がひどくなったり、妊娠・出産でさらに頭痛がひどくなるのではということです。

山田洋司医師からアドバイス
「30代にかけて悪化するかどうかは人それぞれですし、妊娠・出産により頭痛の頻度が変化することもあります。また、月経時の片頭痛は、薬が効きづらく痛みの程度も強い傾向があり、自己対処が難しいため、医療機関への受診がおすすめです」(山田先生)



【頭痛持ちさんのために企業ができること】

  • 頭痛持ちであることをオープンに話せる職場環境を築く

  • 頭痛に悩んでいる人がいたら医療機関への受診を勧める

  • 急な頭痛でも気兼ねなく休めるように一つの業務を複数人でシェアしておく

  • つらい日にはテレワークができる体制を整える

 




≪監修医プロフィール≫


山田 洋司
医療法人防治会 梅ノ辻クリニック 院長
日本頭痛学会専門医・日本脳神経外科学会専門医


昭和56年 3月 神戸大学医学部卒業
昭和58年 4月 国立療養所香川小児病院 勤務(脳神経外科)
昭和61年 1月 兵庫県立姫路循環器病センター 勤務(脳神経外科)
昭和62年 4月 兵庫県立成人病センター 勤務(脳神経外科)
平成9年 4月 医療法人防治会 梅ノ辻病院 院長
平成13年 7月 医療法人防治会 梅ノ辻クリニック 院長 
現在に至る
主な著書              頭痛が治る、未来が変わる!(三宝出版)

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